キャット!ハット!キャット!
舌の体操に良さそうですが、これは英語学習では欠かせない韻を踏んだ表現なのです!
今日紹介したい本はこちら!
『Cat in the Hat』作・絵:ドクター・スース
子ども達が家の中でお留守番。外は雨だし、退屈していると、帽子を被った奇妙なネコが家の中に入ってきます。その不思議なネコは面白いものを見せてあげるね、と家の中をぐちゃぐちゃに散らかしていきます。そんな中お母さんが帰宅すると・・・。
英語の本に馴染みがない方でもこの表紙は見たことがある方は多いのではないのでしょうか?赤と白のストライプの帽子を被った奇妙なネコの話です。映画にもなっていますし、ドクター・スースの代表作といえばこの絵本ですが、映画『グリンチ』と同じ作者だといえば、あー!となるでしょうか。
この本は、長いです。英語初心者には少し難しく、長い文章が続きます。でも英語学習において欠かせない韻を踏んだ表現がとても多く使われています。CatとHatもそうですね。英語ではこのような韻を踏んだ文章はリズム感よく綺麗に聞こえ、学習教材として度々使われます。
私はカナダに行くまでに韻を踏むのはラッパー😎💰というイメージでした。(本気でそう思っていました 笑) でもカナダで受けさせられた高校レベルの古典の英語の授業で詩を習った時に、韻を踏む表現が多く、こんなにも美しい響きなんだとちょっと感動しました。受けさせられたと思っているぐらいなので、元々乗り気ではなかったその授業。それなのに、学期が終わる頃には本屋さんにいって古典の本を買ったぐらいでした。後になって気付きましたが、それは先生の力が大きかったと思います。生徒が興味のない分野も先生の情熱と能力でこんなに意識を変えてしまうことが出来るから、教師という仕事は偉大だなと思います。
日本では馴染みのなかった韻を踏む表現ですが、よくよく考えてみるとダジャレも韻を踏んでいますね💡 韻を踏む+ユーモアを融合させたのがダジャレになるのかな?長谷川義史さんのこの本はこども園でも子どもたちが大笑いして大好きな本でした!
さて、話を戻すと『Cat in the Hat』は1957年に初版発行されました。以来、この本はアメリカ人ならみんな知っている、本棚においてあるような本として親しまれてきました。シリーズにもなっていますが、驚くべきところはこの本がアメリカの識字率向上に貢献したということ。日本では識字率とはあまり話題にもならないくらいですが、当たり前に高いレベルを保っているということです。他国では識字率が時々クローズアップされます。
韻を踏むとは英語でrhyme(ライム)と言います。ライミングは英語圏の子どもたちが必ず学習するphonics(フォニックス)という発音のルールを学ぶ学習法と関係してきます。つまり言語学習においておいて欠かせない要素なんですね。
この本『Cat in the Hat』はリズム感があり、心地良く音が耳に落ちてきます。英語を読む自信がない方はYOUTUBEで読み聞かせを聞いてみるのも良いと思います。
英語が好きでどんどん自分で本を読むようになってきたお子さんにももちろんおすすめです。
絵本ですが、文字も多いし、英語の文章の心地良さを知るには大人が英語学習として使うのにも最適だと思います。大人も英語学習のコツは程よい息抜きをすることも大切です。英字新聞で時事ネタを読むのも大変勉強になりますが、原点に帰って、心地良い英語の響きを学習するのも新たな発見があって良いと思います!
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