When Sophie Gets Angry- Really, Really Angry…

この絵本のタイトル、直球です。
このタイトルだけで、ソフィー👧🏼がどれだけ怒っているのか伝わってきます😡🌋

絵本のあらすじ

ソフィー👧🏼が遊んでいると、妹とゴリラのぬいぐるみを取り合いになった。
取り合いをしている拍子にトラックの上に転んでしまったソフィー👧🏼。

ソフィー👧🏼はおこった！とってもとってもおこった！

蹴って、叫んだ。この世のもの全てをこっぱみじんにしたいくらい。
赤く、赤く、吠えた。
ソフィー👧🏼は火山みたいに今にも噴火しそう。
そして、ソフィー👧🏼がとってもとってもとってもおこった時、

走った！
森の中を走って、走って、走って、もう走れなくなるまで走った。

そして、少しの間泣いた。

この後ソフィー👧🏼はどうなってしまうのか…。

怒りを自分自身で対処するソフィーはエライ！

大好きな絵本です。何度読んでも、最後はとてもスッキリ浄化された気分になります。アメリカの児童書の賞、コールデコット賞以外に３つの賞を受賞している作品🏅です。

絵本の前半はソフィー👧🏼の怒りが力強くダイナミックな絵で表現されています。ソフィー👧🏼の怒りをソフィー👧🏼の影が代わりとなって「SMASH」の言葉と共にあらゆるものをこっぱみじんにし、ソフィー👧🏼の唸り声が代わりとなって「ROAR」の言葉があらゆるものを吹き飛ばしています。

それでもおさまらないソフィー👧🏼の怒りが、床が割れ、火山🌋になり「EXPLODE」とマグマが吹き出しています。このように文章ではなく、ソフィー👧🏼の怒りを絵の中に文字を取り入れて表現しているのがとても面白いです。

絵本の後半はソフィー👧🏼の怒りが浄化されていく様子が描かれています。家を飛び出し、森の中を歩いていると、そこには大きな岩🪨や木🌲があり、いろいろな植物🌿が咲いていることに気付きます。鳥🦜の声も聞こえます。そして大きな木に登り、海を見渡しながら、風に吹かれ行ったり来たりする波を眺めます。

森🏞️が、海🌊が、この自然が、ソフィー👧🏼のやりきれない気持ちをしっかりと大きく受け止め、そしてゆっくりと癒していきます。そしてダイナミックな描画が全てを包み込んでくれる自然の壮大さを表現しています。動物たちの鳴き声を聞きながら家路につくソフィー👧🏼の表情はもう笑顔です。

そして読者としてソフィー👧🏼に思うことは、「自分の機嫌は自分でとるソフィー👧🏼は偉い！」です。私なら、ほぼ無理やりおもちゃをとった妹に対して怒るし、そんな理不尽な出来事に味方をしてくれなかったお母さんに対しても怒るし、怒りの矛先は人です。けれど、ソフィー👧🏼の怒りの矛先は外に放出して、自分自身と戦っています。大人です。エライ！「自分の機嫌は自分で取る。」私も見習えるように精神を鍛えていきたいです。笑

家族に温かく迎入れられたソフィー👧🏼はみんなでパズルをします。
「EVERYTHING’S BACK TOGETHER AGAIN」と書かれたページにはほぼ完成したパズルの最後のピースを妹とソフィー👧🏼がはめる場面が描かれています。これもなんだか、バラバラになった心が元通りに戻っていく様子が比喩されているようです。

絵本の最後には、作者のMollyさんからこんなメッセージがあります。

ソフィーはおこった時、走って出ていき、お気に入りの木に登りました。
人それぞれの怒りの対処の仕方があります。
あなたはおこった時、何をしますか？

『When Sophie Gets Angry- Really, Really, Angry…』より引用