最近、大阪湾の淀川河口に迷い込んだ鯨がニュースになりましたね。残念ながらすでに衰弱していて、死んでしまいました。今回の鯨は群れから外れて迷い込んでしまったようです。
私はカナダ留学中、とても仲の良かったドイツ人の友達がいました。その子にある時言われました。「なぜ、あなた達日本人は鯨を殺すの?」と。
ポカーン・・・?
話がよく分からないので、話を聞いていくと、どうやら私たち日本人は捕鯨をしていて、鯨を食べたりしていると。世界のいろんな組織が反対していても、大切な調査だと言い張っている。みたいなことを言われました。
ポカーン・・・?
え?鯨って食べれるの?私はそれまで鯨を食べたことがありませんでした。売っているのも見たことがありませんでした。そして何よりも日本が捕鯨していることも知らなかったし、世界中から批判を浴びていることすら知りませんでした。
でも、それってすごく恥ずかしいことです。無知って恥ずかしいんだなと初めて身をもって感じた瞬間でした。シーシェパードすら知りませんでした。
そして、その仲良い友達も、私に呆れていました。仲が良かっただけにいうタイミングを何度も見計らった上での私の無知具合でしたから・・・。
時に、私達は自国が世界の人たちからどのように見られているか、どのように捉えられているかを知らなかったりします。あるいは、自分から進んで知ろうとしなければ知ることは出来ないのかもしれません。
カナダにいた頃は、ニュースを積極的に観ているわけではなかったけれど、必ず捕鯨のニュースでは日本が悪者としてクローズアップされていたし、かなりの批判がありました。ニュースだけでなく、バラエティ番組やアニメ番組でも揶揄されることもしょっちゅう。過激なアニメ番組では、水族館に槍を持った日本人が乱入してきてイルカの「突き棒漁」を再現している描写もありました。カナダの子ども達でさえ、日本が捕鯨はするのは知っています。
捕鯨については、大きな論争があり、捕鯨国と反捕鯨国のそれぞれの主張があります。もちろん日本としても食文化とか伝統とか、なんとかの調査だとか色々あると思います。でもそれは海洋の生態系とか研究が進んでいく中で、守るべき文化なのかは疑問です。時代も生態系も変われば、それに順応していかなくてはいけないのは私たち人間だと思います。そもそもその生態系を壊しているのは人間達ですが。
そんなこんなですっかりカナダ🇨🇦マインドになった私は、日本に帰ってきて、大人にもなり、社会人にもなり、世の中のニュースにずっと関心を寄せるようになりましたが、捕鯨のニュースについてはなかなかあっさり報道するなぁと思っています。
私は日本のニュースもチェックするし、海外のニュースもチェックします。海外からみた日本の立ち位置を把握しておきたいからです。「事実は一つだけど、真実は人の数ほどある」と言いますよね。一つの方向からの情報だと主観や偏向がどうしても入ってしまいます。いろんな方向から見て、総合的に自分はどう感じるか、どう思うか、を考えていきたいです。
カナダの私が住んでいた地域には「whale watching」という観光客に人気のツアーがありました。映画アルマゲドンに出てくるオレンジの宇宙服みたいなのを着て、ゴムボートに乗って沖までいき、運が良ければ野生のシャチに会えるというツアーです。シャチは英語でkiller whales/Orcaと言います。シャチに出会わなけば、申し訳程度にアザラシの大群がいるところに連れて行かれ、アザラシが大量にごろごろしている姿を見て帰路につきます。
日本から友達が遊びにきてくれた時にwhale watchingに行ったことが数回ありますが、一回大当たりしたことがあります。その時は日本から友達カップルが遊びにきてくれました。シャチの群れを見つけたので、ゴムボートのエンジンを切って漂流していると、ゴムボートの真下を通ったことがありました。こんなに間近で野生のシャチの大群が泳いでいるなんて、本当に感動しました。その後は何度も海の上を高々とジャンプしていました。係員の人もビデオを回していたので、すごく珍しいラッキーな搭乗だったんだと思います。
その友達カップルはその後めでたく結婚をし、結婚式に呼んでもらいました。その時の2人の紹介カードの中の、2人の思い出に残っていることで新郎の欄で「新婦と行ったカナダ旅行」と書かれてあり、なぜか私が嬉しくなりました。きっとあのwhale watchingのことも素敵な思い出に一役買ってくれたのではないかと思っています♪
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