先日バスに乗っていたら、ベビーカーに乗った2歳くらいの男の子とお母さんが乗ってきました。すると、入り口付近にいた、女性が「僕ここに座ったら?」と席を譲ると、男の子はよちよちと歩き、席に座ると「あ〜と」(ありがとう)と言いました。
「あら〜、歩けるの?」「ちゃんとお礼言うのねぇ」と年齢層高めの車内は一気に雰囲気はほっこり😊😊になりました。 男の子はどっぷりと腰をかけてあたりを見回して「見て!僕、大人の椅子に座ってるの!かっこいいでしょ!?」と言わんばかりにご機嫌でした。
そのうち、窓の外の景色が気になるようで、椅子に立って窓に張り付くように外を見ては「○○だー!」と指差ししてお母さんに教えていました。
そのうち降車ボタンにも気付いたようで、押してみると音が鳴って嬉しそう!また押すけど、今度は音が鳴らなくて「あれ?おかしいぞ?」と言う感じで何度も押して実験してます。そうだよね、鳴る時と鳴らない時があるなんておかしいよね!と心の中で共感しながら、男の子の様子を楽しいんで見ていました。
バスの中って楽しいですよね。色んな人が乗っていて、色んな機能があって、外の景色もどんどん変わるし、ゆらゆら揺れるし。子ども達が大好きなバスの歌があります。『Wheels on the Bus』ドアが開いたり閉じたり、ワイパーが行ったり来たり、バスの中の人達が上下したり、色んなものや人を真似しながら町の中をバスが巡ります。
この動画は歌詞や動作があり分かりやすいです。この歌は色んなバージョンがあって、歌詞も色々ありますので好みのものを探してみて下さい。歌を覚えて慣れてきたら、「○○(お子さんの名前)on the bus goes Yawn Yawn Yawn(あくび)」などとオリジナルで歌詞を追加しても楽しいと思います。
他のこの歌の動画でありますが、降車ボタンの代わりに、紐を引っ張ってベルを鳴らすバスが登場します。この原始的なベルの鳴らし方、私がカナダにいた20年前はまだ存在していて、初めてみた時はびっくりしました笑。
カナダのバスはそんな原始的な機能がある反面、人には高機能でとても優しい設計になっていました。
- ノンステップ乗降口
- 乗降時にはバス本体が降下し、段差を少なくする
- 自動でスロープが作動するので、車椅子の方は介助なしで乗降可能
- 椅子が折りたたみ式で、車椅子、ベビーカーは楽に乗車出来る
- バスの前方に自転車を積み込み出来る
- 譲り合いの精神
ハード面で人に優しくバスの構造を設計することは大前提で大事ですが、最後のところはやはりソフト面で人の心の部分ですよね。
カナダ🇨🇦では弱者に席を譲ることが当たり前です。なのでお礼を言われないこともしょっちゅうです。全身ピアスと刺青で革ジャン着てるパンクロッカーみたいなお兄ちゃんも席を譲ります。もし、高齢者や体に不自由な方が乗ってきて、席を譲らない人がいたら、周りの人たちからの圧がすごいです!「あなた席立ちなさいよ」と注意されることもしょっちゅう😅
今回の小さい男の子は、バスの中でとても楽しそうでしたが、お母さんがものすごく大変そうでした。まず、乗り込む際に重いベビーカーを持ち上げるのに一苦労。車内ではベビーカーを折り畳んでも通路が狭いので、行き交う人がいる度にベビーカーを動かして、気を使っていました。ベビーカーに気を配りつつ、揺れの多いバスで男の子が怪我をしないように子どもの様子にも気を配りつつ。。。
なんだかなぁ。。。とモヤモヤが残る出来事でした。育児そのものの大変さや悩みは大前提であるとしても、それ以外のストレス要因が多すぎて世の中のお母さん達は疲れた顔をしている人が多い気がします。
それは今回のようなハード面でバスの設備が十分に機能していないことが原因だったり、お母さんが必要以上に周りに気を使う様子は、きっと今まで肩身の狭い思いをしてきたのでしょう。そして育児はお母さんが主体で行っていて、お父さんの育児参加がまだまだ少ないですよね。
うまく言えないですが、カナダでは育児中の保護者はもっと「子は国の宝だぜ!🎊」と言う感じで堂々としていました。お互い助け合っていこうぜ!っていう雰囲気があったと思います。
少子化の問題は行政や政策だけで解決するような問題ではなく、私たち一人ひとりの意識と行動が変わらないといけない問題だと思いました。
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