だんだん暖かくなってきましたね。
仙台では先週降った雪❄️がまだ道路に残っているところがありますが、蕾が膨らんできた草花🌱を見つけるとやっぱり春の訪れを感じます。
今日紹介したい絵本はこちら!
『THE HAPPY DAY』作:RUTH KRAUSS 絵:MARC SIMONT 出版社:HarperCollinsPublishers
『はなをくんくん』訳:きじま はじめ 出版社:福音館書店
雪が降っています。野ネズミが眠っています。それから、それから…。
絵本のあらすじ
雪が降っています。
野ねずみ🐭が眠っています。
クマ🐻も小さなカタツムリ🐌も、リス🐿️やウッドチャック🐹もみんな眠っています。
すると、みんな目を開けました。何かを嗅いでいます。
みんな嗅ぎます。みんな走ります。
みんな走ります。みんな嗅ぎます。
みんな止まります。
みんな笑って、喜びのダンスをします。
その、みんなの視線の先にあったのは…!
全ては花の美しさを引き立たせるために
コールデコット賞受賞作品です🏅 受賞作品は図書館でも置いてあることが多いです。
この絵本は白黒で描かれています。動物たちが住んでいるしんと静まり返るような雪深い森の神秘さが伝わります。そして、優しいタッチの絵で動物たちがすやすやぬくぬくと冬眠をしている様子などが表情豊かに描かれていて世界に引き込まれます。
そして動物たちが何かの匂いに気付き、目を覚まして駆け出す様子は躍動感あふれ、その視線の先には何があるのだろうとこちらもワクワクしてきます。
静けさが漂う森の中が、いつしか動物たちの賑やかな足音でいっぱいになって読者にも聞こえてくるようです。大きい動物のクマ🐻も、小さな小さなカタツムリ🐌も一目散にある場所に向かっています。
そして最後のページには綺麗な黄色の一輪の花が咲いています。ずっとずっと白黒で描かれていたのに、花だけが色をまとっています。その花を見つめる動物たちの眼差しが温かくて、嬉しそうで、幸せそうなのです。
私はいまだにHAPPYに代わる日本語を見つけることが出来ていません。ピッタリくる日本語がないというか…。すべてのプラスの感情をひっくるめたものがHAPPYのような気がします。
文章はとても簡単でシンプルです。けれど、この絵本のタイトルに入っているHAPPYという言葉はどこにも書いてありません。
この絵本は絵も、文章もとてもシンプルで、一番伝えたいメッセージを引き立たせるために、究極の引き算をしたような絵本です。
邦題は『はなをくんくん』-『THE HAPPY DAY』が『はなをくんくん』というタイトルになるのもなんとも奥が深いですね〜✨
上記のあらすじで”はなをくんくん”という表現を使わず、「みんな嗅ぐ」としたのは同じ表現をしてしまうのはおこがましいと思ったからです。”はなをくんくん”と訳しているのはとても素敵ですよね。
皆さんはどんな時、春の訪れを感じますか?
私は今朝、チューリップが芽を出しているのを見つけてHAPPYになりました🌷
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