今日は火曜日です。火曜日に読んでほしい本はコレです!
『TUESDAY』 作・絵:デビッド・ウィーズナー
『かようびのよる』 訳:当麻 ゆか
火曜日の夜、8時ごろ・・・!!!!!
この本は1991年に出版され、コールデコット賞🏅、絵本にっぽん特別賞🏅、日🇯🇵米🇺🇸で高い評価を受けている本です。
この本、ほとんど文がありません。「TUESDAY EVENING, AROUND EIGHT.」と始まります。この本の中にある英文で一番難しいのはこの文章くらいで、あとは時刻が載っているくらいです。なので英語がすごーーーく苦手な人でも、活字読みたくないって人でも英語版を購入することをお勧めします!
この本を開いた時、思わず閉じました!だって、カエルの絵が結構リアル・・・。サンリオのけろけろけろっぴは大好きだったけど、本物の両生類は得意ではない。。。でも薄目でパラパラめくっていくと、「ん?これはすごい本なのではないか」と思い始め、気付けば何度も目を凝らしながらカエルの表情や動作を追って見返す始末でした。
だって、まずこの表紙のアングルかっこ良すぎではありませんか?正面からではなく、斜め上からの時計台を描写しています!要となるカエルはチラッと見える程度で認識は出来ません。
この本のあらすじは、火曜日の夜、カエル達が蓮の葉っぱに乗って町の中を浮遊する話です。夜の出来事なので絵は薄暗く、全体的な雰囲気はとても暗いです。暗いストーリなのかなと思いきや、内容はとってもシュールで、プププと笑ってしまいます。そしてファンタジー!
一つひとつのカエルの表情がそれぞれ異なっていて、生き生きとしています。人生を達観したかのようなカエルがいたり、おちゃらけているようなカエルがいたり、まるで人間社会と同じです。そんなカエルの姿とは裏腹に、気が狂ったようにびっくりして泣き叫ぶカラスの様子や、犬の慌てふためいてる雰囲気がとても対照的で面白いです。
私が好きなページはテレビの前で寝落ちしたおばあさんの家でカエル達がテレビを観いっているところ。笑
夜明けと共にカエル達は帰路に着きます。町中にちょっとした痕跡を残して・・・。
そして次の火曜日の夜・・・を余韻を残してこの本は終わります。
このような本を見ると、あたらめて「引き算」の大切さに気付かされます。幼児教育において、あれもこれも「教育」することに意識がいってしまい「教えたり、知識を増やすこと」が増えてしまいます。ですが、この本のように十分に余白を残すこともすごく大切で、その余白で子ども達が自分の頭で考えたり、想像したり、いろんな発想をすることに繋がるのだと気付かされます。引き算とはマイナスではなくて、引き出す要素が大きいかもしれませんね。
さて、今日は火曜日。夜、外を覗いてみるとカエルが遊んでいるかもしれませんよ!
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