2025年🎍、はじまりました!
さて、年が明けたぞーー!と言うときに読みたい一冊です。
『A Busy Year』作:Leo Lionni 出版社:Scholastic
『いろいろ1ねん』訳:谷川俊太郎 出版社:あすなろ書房
一月の最初の日、ネズミのウィリーとウィニーは木のウッディに会いました。それから、それから…。
絵本のあらすじ
一月の最初の日、ネズミのウィリー🐭とウィニー🐹は木のウッディ🌲に会いました。
それから3人は友達になり、一年を通して一緒に過ごしていきます。
3月の雨風を心配するウィリー🐭とウィニー🐹にウッディ🌲は「安心して、この雨は私には必要なの。」と伝えます。
7月の山火事では、ウィリー🐭とウィニー🐹がウッディ🌲に迫る火を消して助けます。
一年を一緒に過ごした3人。12月のクリスマスに用意したプレゼント🎁とは…?
それから、それから…。
一年を通して季節の移り変わりを学ぶ
とても良い絵本です。
この本は見開き1ページで一ヶ月ごと進んでいきます。
ページをめくるごとに月が変わり、木のウッディ🌲の様子も変わっていきます。
視覚的に季節の移り変わりが分かりますが、ウッディ🌲を心配する双子のネズミとのやりとりから、木や植物に必要なこと、気をつける事、喜ぶべきことというのが分かります。
どの季節も植物にとって必要な時期であることが認識できます。
アメリカでは、3月のイメージは雨☔️です。
この本でも3月の雨☔️を心配してウィリー🐭とウィニー🐹がウッディ🌲を訪ねますが、ウッディ🌲はこう返します。
“All this rain is fine,” she said. “I need it” 「この雨は大丈夫。必要な雨なの。」
また、10月。寒くなり、どんどん葉っぱ🍂が落ちていく様子に「かわいそうなウッディ🌲…。」と心配すると、
“Don’t worry,” said Woody. “Next year I’ll have new leaves.You’ll see!” 「心配しないで。来年は新しい葉っぱが生えてくるから。見てて!」
落ちた葉っぱが養分となり、また来年、一回り成長するのに必要な過程なのですね。
花を咲かせたり、美味しいを実をならせたり、綺麗で華やかな時期ばかりに私たちは意識がいきますが、実はこのようにじっくりと栄養を蓄える時期が植物には大切なのですね。
とても力強く自然のサイクルに身を任せているウッディ🌲ですが、夏だけは弱気です。それは人間の不注意で山火事が起こってしまうから。木は逃げられません。何度も仲間の木を火事で失っているウッディ🌲はとても悲しそうです。
ちょうど今、ロサンゼルスが山火事の被害にあっているニュースがやっています。一週間経っても鎮火せず、まだ延焼しているとのこと。山火事の被害は甚大です。
色々あった一年ですが、最後12月のページは素敵です✨ ウィニー🐹が選び抜いたプレゼント🎁がちょっと面白いですが、優しさと思いやりが詰まった二人のクリスマスプレゼント🎁に心が温まります。
谷川俊太郎さんの絵本『もこ もこもこ』
昨年2024年11月、この絵本を訳された谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。
レオ・レオニさんの絵本の多く翻訳されています。
谷川俊太郎さんといえば、私は大好きな絵本があります。
『もこ もこもこ』作:谷川俊太郎 絵:元永定正 出版社:文研出版
こちらの絵本、保育業界ではそれはそれは有名です。
保育士の専門学校での、絵本の授業でも習ったし、
こども園に就職した後の絵本の研修でも習ったし、
ほとんどの保育所やこども園にはこの絵本の大型絵本が置いてあって、
子どもたちに読み倒されているのでボロッボロになっていると思います。
おすすめの対象年齢は0歳児👶🏼!でも、赤ちゃんたちと呼応できるかのような魔法の絵本なんです!
「しーん」と静寂から始まり、「もこ」「にょき」「ぱく」「ぱちん」「ふんわ」と色々な音の表現とシンプルで迫力のある絵が赤ちゃんの心を鷲掴みにしていきます。読んでいると、目をキラキラさせて絵本に近づいてくる子ども達の姿を見ると、理屈抜きに楽しむ原点に立ち会うせてもらっている気分になります。
谷川俊太郎さんの本はたくさんの言語に翻訳され、世界中で読まれています。ですが、この絵本は他の言語に翻訳できないと思っています。日本語の響き、雰囲気を十分に味わう絵本だと思っています。
こんな素敵な絵本を残してくださった谷川俊太郎さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
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