『おおきなかぶ』と言ったら、日本人だったら誰もが知ってる「うんとこしょ どっこいしょ」の掛け声ですね。
これはロシア🇷🇺の民話です。なので、その民話に基づいた本がいくつか出ていて、内容や掛け声、絵も出版社によって異なります。
英語の本でも『The Gigantic Turnip』『The Enormous Turnip』と”大きな”の英語の表現が異なる本が出版されています。
その中でも紹介したいのはやっぱりこの本です!
『The Gigantic Turnip』
再話:内田 莉莎子 画:佐藤 忠良
翻訳:ピーター・ハウレット、リチャード・マクナマラ
出版社:アールアイシー出版株式会社
『おおきなかぶ ロシアの昔話』
再話:A・トルストイ 訳:内田 莉莎子 画:佐藤 忠良 出版社:福音館書店
世界的に有名な話ですが、一番親しまれているのは日本ではないかと私は思っています。
というのも、カナダにいた時も、インターナショナルスクールで働いている時も、私は先生達がこの話をしているのを聞いたことありませんでした。
この話がここまで日本の子ども達に愛されてきたのは「うんとこしょ どっこいしょ」の訳のおかげではないかと思っています。いいですよね、この掛け声!
英語ではどんな表現になっているかというと、「pull and pull」と動作だけの表現だったりあっさりとしています。この日本で一番読まれている福音館書店の英語版では、「Oomph and hoomph and a double-de-oomph!」という表現でうんとこしょ どっこいしょ感を出しています。そうなると、このおおもとのロシアではどんな掛け声で語り継がれているのか気になりますね笑
この話は私のこども園で働いている時の鉄板のお話でした。保育士はペープサート、パネルシアター、手袋シアターなどの保育グッズを使ってお話をしたりするのですが、私はカナダでは定番のフェルトストーリーでこの『おおきなかぶ』を話していました。フェルトストーリーとはフェルトで登場人物や物を作り、フェルトボードの上で話を展開していくお話の仕方です。
やっぱり一番の盛り上がりは「うんとこしょ どっこいしょ」の掛け声の部分です。高年齢児も、低年齢時も引っこ抜く動作と一緒に掛け声をかけます。かぶが抜けた時の子どもたちの笑顔も本当に可愛いです。
ただ、この絵本の絵も素敵なので、フェルトストーリーだけでなく、絵本でも読んであげたい本です。
この外国っぽい雰囲気の絵もいいんですよね。最近までずっと外国人の方が書いているのだと思い込んでいました。しかし、つい2ヶ月前に宮城県美術館に行った時に、目的のものを観賞した後、プラプラ館内を歩いていたら見つけました。おおきなかぶのパネルとその紹介文を!
この絵本の絵は佐藤忠良さんが描いていて、しかも宮城県出身だったのです!!! 佐藤忠良さんは彫刻家で、仙台在住の方なら絶対知っている、あの光のページェントで有名な定禅寺通りの彫刻は佐藤忠良さんの作品です。他にも台原森林公園にも彫刻があります。
そんな縁もあって『おおきなかぶ』がますます大好きになりました!
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