今日紹介したい絵本はこちらです。
『Chicka Chicka 1・2・3』作:Bill Martin Jr, Michael Sampson, Lois Ehlert
「りんごの木の上まで競争だ!」1が2に言って、2が3に言った。それからそれから・・・
絵本のあらすじ
「りんごの木の上まで競争だ!」1が2に言って、2が3に言った。
「登れー」4が5と6に言って、「急げ」と7が8に叫んだ。
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」
(チカチカ 1・2・3… そこに僕の場所あるかな?)
9が来て、次に10、それから11。「ん〜!りんご🍎すっごく美味しい!」
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」
(チカチカ 1・2・3… そこに僕の場所あるかな?)
ホットピンクの12、ラッキー13、青いリンゴ🍏と赤いリンゴ🍎を採ってる。
14、15… みんなりんごの木に登りたがっているね。
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」
(チカチカ 1・2・3… そこに僕の場所あるかな?)
16は17と一緒に枝にぶら下がって、18、19、20、数字すうじ、いっぱいいるよ。
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」
(チカチカ 1・2・3… そこに僕の場所あるかな?)
くねくね30、かくかく40、登ってパーティーに合流だ!
上品な50、ダンディーな60、70は長ーい髪が砂だらけ。
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」
(チカチカ 1・2・3… そこに僕の場所あるかな?)
「もっと登ろうよ」と木のてっぺんから80。もっと高くたかく、90。
99の最後の数字まで、全部の数字はいい気分。
0を除いては。もう今にも泣き出しそう。
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」
(チカチカ 1・2・3… そこに僕の場所あるかな?)
大変だ!ハチ🐝が来たぞ!0が木の陰に隠れて・・・
「僕たちの木から出ていけ!」とハチ🐝が叫んで、数字たちは木から転げ落ち・・・
90、80、70は地面に落ちちゃった。
60、50、40、もうこれ以上登れなくて、楽しくなくなっちゃった。
30は次、それから小さい20、数字がどんどんいなくなるよ。
怖がる数字たち、ジャンプして逃げろ。
17、16、15それに14は地面にぶつかっちゃった。
それに13もー、不運なやつだ!
どんどん数字たちはダイブしていくよ。(待って!10はどこ行った?)
「Chicka Chicka 1・2・3. . . Now I know the place for me!」
(チカチカ 1・2・3… 僕の場所、見つけたぞ!)
0は空に向かって飛び込んだ。小さい数字、勇気ある数字。
てっぺんまで登って10と一緒になったよ。100✨になったよ!
「Chicka Chicka 1・2・3. . .Here’s the place that’s just for me!」
(チカチカ 1・2・3… ここがピッタリな僕の場所!)
数字たちが戻ってきたよ。高くたかく・・・そして叫んだ!
「Chicka Chicka 1・2・3! 0’s hero of the number tree!」
(チカチカ 1・2・3!0は数字の木のヒーローだ!)
表情豊かな数字たち
『Chicka Chicka boom boom』と言う英語圏の子どもたちならみんな知っている有名な絵本があります。この絵本はその数字バージョンです。『Chicka Chicka boom boom』については過去のブログで紹介しています。
この本はいわゆる「数字を学びましょう!」と言う教則本ではなく、数字の楽しさだったり、擬人的に表現されている表情豊かな数字を楽しめる絵本です。
最初読んだ時は20くらいまで数えたら、カウントダウンしていくのかなと思ったらなんと30、40、10ずつ数字が出てきて、最後は99が出てきました。
この絵本のクライマックスは引っ込み思案の0が10と一緒になって100と言う数字を作るところです!私はここの場面が一番好きです。
冒頭からいるのは0。だけど、他の数字たちが木に登っているのを見ながら、「Chicka Chicka 1・2・3. . .Will there be a place for me?」と言っています。木に登りたくても、小さな数字の0は他の数字たちに圧倒されて登れません。
しかし、ハチ🐝が来た時に木の陰に隠れた0は、木に登るチャンスを伺います。そして隙をみて勇気を出しててっぺんまで登った0!そしてハチを追い払うことに最高します!やっと自分の居場所を見つけた0!🎊
この絵本のりんごの木の幹や枝の部分には、小さなドットがたくさんあって、ページに出てきた数字の数だけドットの色が変わっています。子どもがそこに気付いたら、一緒に「1、2、3」と一緒に数えていくのも面白いですね。私は数えるのを断念しましたが、そのドットは100あると思います。
この絵本の文章には韻を踏む表現が散りばめられているので、リズムよく楽しく読むことができます。また0もzeroとheroで韻を踏んでいます。
英語圏では13はアンラッキーな数字と考えられています。木を登る時に出てきた13はlucky13と紹介されていますが、ハチ🐝がきて逃げる時にはunlucky guy!となっていて、まるで伏線を回収しているようです。
やっぱりこの絵本を読んで思うのは、ただの数字の絵本じゃない!ワクワク、ドキドキ感を味わえ、数字たちが表情豊かに登場し、楽しい気持ちを共感できる絵本です。
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