今回は日本語の絵本を紹介したいと思います。
『もこ もこもこ』 作:谷川俊太郎 絵:元永 定正
💡この間に空白があるのがポイントです。『もこもこもこ』ではありません。
この本は知っていますか?多くのこども園で大型絵本で所持しているほど人気がある本です。この絵本、実は0歳児の赤ちゃん達がとても大好きなんです。
「しーん」と静寂から始まり、「もこ」「にょき」「ぱく」「ぱちん」「ふんわ」と色々な音の表現とシンプルで迫力のある絵が赤ちゃんの心を鷲掴みにしていきます。読んでいると、目をキラキラさせて絵本に近づいてくる子ども達の姿を見ると、理屈抜きに楽しむ原点に立ち会うせてもらっている気分になります。
まだ、「あうあー、だぁー」と喃語(なんご)で表現する子ども達に、何を伝えようとしてくれているのか分からず四苦八苦していた保育士時代でしたが、この絵本はそんな子ども達と、いとも簡単に意思疎通しているようで、嫉妬さえ覚えました笑。 シンプルで、とても奥深いのです。感性にうったえる絵本です。
大人は「食べられたってこと?」「破裂したってこと?」と、どうにかして物語の流れを理解しようとしたり、物事を意味づけしようとしてしまいます。保育士になる前にこの本を本屋で見かけていたら、「ん?意味が分からないなぁ〜」と感性を失っていた私は買わなかったと思います。
日本語には「オノマトペ」と呼ばれる擬音語、擬態語が多いですよね。日本語は素晴らしいと思います!オノマトペで色んな表現がグッと相手に伝わりやすくなりますね。保育の現場でもオノマトペを積極的に取り入れるように言われています。子どもの発達に良いのです。
私は子どもが母国語をしっかりと習得することが大事だと思っています。土台をしっかりと築いていれば、どんどん上に積み重ねても安定します。外国語を学ぶ上で基礎となるのは母国語です。私は留学時代「日本語をしっかりと勉強していれば良かったな」と自分の日本語の能力、語彙力のなさを痛感し、後悔しました。日本語をきちんと使いこなしていないと、それは英語にも変換出来ません。結果、乏しい英語になってしまいます。
子どもの感性は無限大です。それを大人の物差しや型にはめて、子どもの感性を削ぎ落とすようなことはしたくないと思っています。例えば、山吹色の色鉛筆を見て「山吹色だよ」と言える知識のある子よりも、「なんか元気のない黄色だね」って表現する子がいたら、保育士としては嬉しい限りです。
先日、職場ではIQよりもEQの高い人材が求められると言う記事を読みましたが、すごく共感しました。保育専門学校でも「子どもにはEQを高める保育を目指そう」と学びました。
- Emotional Quotient…心の知能指数
- Intelligence Quotient…頭の知能指数
EQとは感性、人間関係など感情に関わってくる、いわば人としての基礎の部分です。これは机上では学ぶことできず、自ら”hands-on”な経験を重ねて体感して学んでいくものです。
また昨今は、AI🤖が発達している時代です。将来、AIによってなくなる仕事が増えると言われています。知識量、スピード、正確さ、どれをとっても我々人間はAIには敵いませんよね。
でもEQだけはAIは人間を上回ることは出来ないと信じています!人間がEQを高めていけば、人間のEQ✖️AIのIQの総合力で、もっともっと発展的で平和な世界になればいいなと願っています✨
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